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CDは売れる

昔、200枚作った現物(あれは通番07御目白乞食奈奈)を満足げに眺める僕に、友人は言った。これを一つ千円で売るの?毎月?


掛け算して、それくらい収益化ができたら、確かに大したもんだ。


でも僕には当然、そんな頭はなかった。つくる喜び、出来上がった満足感。それだけで充分だった。そんな程度のもので生活ができるなんて考えたこともない。


それよりも、これが音楽であってくれ。誰が聴いても歌’だと言ってもらえるものであって欲しい。と思っていた。僕の将来を心配する人と、全然違うことを考えていたわけだ。


今でもそうだ。


でもね、CDはなぜか、売れる。


ありがたいなあ。気がつけば、在庫は数えるくらいになっているんだ。昔は、お客さんが遠くから来てださるものだから、石村は全国区、なんてからかわれたもんだ。でも、今は通販のおかげでか、自分で気がつかないうちに売れている。


たのみごと 2019年7月発売。

確かに、馬鹿みたいにたくさん作ってきた。おかげで在庫だって増えていく一方だ。今の今も、誰が見たって、売り切れるとは思えないだろう。当時の友人だって、僕もとっくに在庫処分して、こんなことから卒業していると思っていることだろう。


でも、長いスパンでみれば、確実に売りきれる。


これは僕の経験から言える。いずれ、手元にまだ残っているものたちも、すべて人の手に渡ることになる。


だって、今までずっとそうだったもの。


毎年一人や二人、変わりもの好きの人が現れては、大事そうに抱えて買っていく。僕はそれを見て満足どころか、もう死んでもいいなって思う。その繰り返し。本当は何度も死んでいて、生まれ変わっても進歩せず同じことをやってるってことにしても、いい。

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